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『こども起業大学』第7回レポート

講師:能登の「揚げ浜式製塩法」事業の起業家 中巳出理 氏
テーマ:「自然を感じる心と自分を信じて進む君の未来」

12月22日、『こども起業大学』第7回が開催されました。今回は、能登の伝統文化を守りながら未来に向けて挑戦を続ける中巳出理氏を講師に迎え、自然の美しさと文化を守る意義について学びました。

前半:能登の美しさと文化の魅力揚げ浜式製塩法への思い

講義は、中巳出氏が60歳で起業するに至った背景から始まりました。能登の自然や文化の素晴らしさに感銘を受けたこと、そしてその価値を後世に残したいという強い決意が語られました。画像を見ながら、能登の美しい自然や世界農業遺産「里山里海」の魅力が紹介され、子どもたちは興味深く聞き入っていました。
特に印象的だったのは、500年にわたって受け継がれてきた揚げ浜式製塩法を用いた塩造りへの情熱です。皆で動画を観た後に、この伝統技法を守り、次世代へ引き継ぐことを使命とし、「塩がいかに人間にとって重要な存在か」を熱く語られました。

前半のブレイクルームでは、事前に調べてきた能登の特産物や文化について子どもたちが意見を共有しました。「石川県の海の幸や里山の特産品」「塩の結晶の形」「塩の役割や製造方法の違い」など、知識と感想が発表され、中巳出氏への質問も活発に行われました。


後半:復興への挑戦と強い意志の大切さ

後半では、今年の元旦に発生した能登半島地震とその後の豪雨災害による塩田の被害について語られました。絶望的な状況の中で、500年続く伝統を守り抜くために「絶対に諦めない」という強い意志を持ち、復興に取り組む姿勢が共有されました。このお話には、被災地での状況を写した画像も添えられ、子どもたちに深い印象を与えました。

後半のブレイクルームでは、「被災の話を聞いてどう感じたか」「自分が困難に直面したとき、どう乗り越えるか」をテーマにディスカッションが行われました。子ども達は、地震で地割れが起こったことや、海が100mも移動してしまったことに驚いたという感想と、災害での不便な生活はどうしているのか?という疑問、低学年ではピアノのコンクールのミスで落ち込んだ経験があることや、カードゲームで勝てなくて悲しかったことなどについて話した内容が共有されました。中学生は、まとめた意見を画面共有する工夫も見られ、友達が困っていたら声を掛けたり相談に乗りたいなど、多様な視点から意見が出ていたという発表がありました。


理氏からのメッセージと学び

中巳出氏は、「失敗は次への学びになる」「与えられた環境の中で生き抜く力を持つことが大切」「困った時は人に頼ることも必要」というアドバイスを子どもたちに送りました。また、災害時に多くのボランティアが協力してくれた経験を共有し、「助け合う心」の重要性を強調しました。

最後に、「若い皆さんは怖がらずに多くのことに挑戦し、失敗を糧にして学ぶという経験を積んでください。そうすると感性も磨かれて行くので、将来やりたいことがあった時に、その感性を生かしてキャッチする能力を、前に踏み出す力に変えてほしい。」という力強いメッセージが送られました。この言葉に、子どもたちだけでなく同席した大人たちも感動し、勇気をもらう時間となりました。


終わりに

中巳出氏の講義を通じて、子どもたちは自然と文化の大切さ、困難を乗り越える強さ、そして助け合う心の重要性を学びました。次回も、さらに深い学びと成長を提供してまいります。

チームキッドプレナーラボ®

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この記事を書いた人

「子ども達の明るく希望に満ちた未来」を応援するというミッションのもとに結成されたチーム。子ども達が将来「生き抜く力」を付けるためにあらゆる企画を考え、学校教育にプラスとなる新しい教育の形作りを目指します。

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